「これって年のせい?」「どこに聞けばいいの?」
介護は、始まってから調べることばかりです。よく聞かれることをまとめました。
介護は、ある日いきなり始まることもあれば、気づいたら始まっていたということもあります。どちらにしても、準備ができている人はほとんどいません。
ここでは、制度の細かい中身は書いていません。見直しが多く、市町村によっても違うからです。そのかわり、最初にどこへ電話すればいいかをはっきり書きました。
| ようす | |
|---|---|
| 年齢による物忘れ | 体験の一部を忘れる。ヒントがあれば思い出せることが多い。忘れている自覚がある |
| 気になるとき | 体験そのものが抜け落ちる。同じことを何度も聞く。日付や道順がわからなくなる |
※これは判定するための表ではありません。あてはまるかどうかを家族で議論するより、一度専門職に見てもらうほうが早いです。
💡 早めに相談したほうがいい理由
物忘れの原因には、治療で改善することがあるものも含まれます。薬の影響、甲状腺の働き、うつ、頭の中の出血など。
「認知症だと診断されるのが怖い」という気持ちはよくわかりますが、調べてみたら別の原因だった、ということも実際にあります。
よくあることです。本人がいちばん不安なのだと思います。「認知症の検査に行こう」と正面から言うと、たいてい断られます。
| やり方 | |
|---|---|
| かかりつけの先生から言ってもらう | 家族の言葉より届くことがあります。先に事情を伝えておくと動きやすくなります |
| 健康診断や、別の不調のついでにする | 血圧や膝の痛みなど、本人が気にしていることを入口に |
| 「わたしも一緒に受ける」と言う | 本人だけが調べられる形にしないほうが、受け入れられやすいです |
| 地域包括支援センターに相談する | 本人が動けないときの関わり方を一緒に考えてくれます。家に来てくれることもあります |
※急がせて関係がこじれると、そのあとが長く大変になります。うまくいかない時期があっても、失敗ではありません。
結論から言います。地域包括支援センターに電話してください。そこから全部始まります。調べてから電話しよう、と思わなくて大丈夫です。
要介護度の区分や、使えるサービスの種類、自己負担の額は見直しがあり、市町村によっても違います。ですのでここには書きません。古い情報がいちばん困るからです。
| まだ何も決まっていない段階の相談 | 「どうしたらいいかわからない」で大丈夫です |
| 介護保険の申請の代行 | 書類の手続きを代わりにしてもらえます |
| ケアプランの作成・サービスの紹介 | 何がどれだけ使えるかを、その人に合わせて |
| 認知症の相談・高齢者の権利を守ること | お金や虐待に関わることも含めて |
※主任ケアマネジャー・保健師(または看護師)・社会福祉士がいます。無料です。
離れているぶん、判断が遅れがちになります。そばにいないことを責めなくて大丈夫です。できることは、離れていてもあります。
| やっておくと違うこと | |
|---|---|
| 親が住む地域の地域包括支援センターを調べておく | 自分の住まいではなく親の住所の管轄です。番号を控えておくだけでも違います |
| 「離れて住んでいます」と最初に伝える | それを前提に、見守りの手を組み立ててもらえます |
| かかりつけ医と薬局を把握しておく | 何かあったときの連絡先になります。お薬手帳の写真を撮らせてもらうのも手です |
| 近所の方に連絡先を渡しておく | いちばん早く気づくのは、たいてい近くにいる人です |
※帰省したときにまとめて動こうとすると、時間が足りません。電話でできることは、帰る前に済ませておくと楽になります。
同じことを何度も聞かれると、疲れているときは声が強くなります。それは、優しさが足りないからではありません。
本人にとっては、毎回はじめての質問です。聞く側は、同じ質問を何度も聞いています。
どちらも本当のことで、どちらも悪くありません。すれ違って当たり前の構造になっているだけです。
💡 気持ちより、条件を変えるほうが効きます
いちばん伝えたいことを先に書きます。ショートステイやデイサービスを、介護する人が休むために使うのは、正しい使い方です。制度は、そのためにも作られています。
「本人のためのサービスなのに、自分が楽をするために使うのは申し訳ない」——そう思って使わない方がとても多いです。遠慮しなくていいところです。
| 仕事を辞めようか迷っている | 辞める前に一度相談してください。仕事を続けながら介護する方法や、休業の仕組みがあります。辞めたあとで戻るのは簡単ではありません |
| 自分の受診が後回しになっている | 介護する人の通院が止まっていることは、とても多いです |
| 眠れていない | 夜の対応が続いているなら、それ自体を相談していいことです |
※同じ立場の人と話せる集まり(介護者の会・認知症カフェなど)が地域にあります。地域包括支援センターで教えてもらえます。
手伝いは、悪いことではありません。問題になるのは、量と、代わりがいないことです。
本来大人が担う家事や家族の世話を、日常的に引き受けている子ども・若者を「ヤングケアラー」と呼びます。
本人には自覚がないことがほとんどです。「うちはこれが普通」だと思っているからです。だから、まわりの大人が気づくしかない場面があります。
| ようす | |
|---|---|
| 遅刻・欠席が増えた/宿題が終わらない | 朝や夜に、家のことをしている可能性があります |
| 部活や進学を「うちは無理だから」とあきらめる | 理由を家庭の事情として語らないことも多いです |
| 友達と過ごす時間がほとんどない | 誘いを断り続けているうちに、誘われなくなります |
| 家のことを聞かれると話をそらす | 家族を悪く言いたくない、という気持ちが働きます |
💡 大人にできること
もし、これを読んでいるあなたが、その立場かもしれないと思ったら。
家族のために動いてきたことを、否定する人はいません。それはあなたが大事にしてきたことです。
そのうえで——休んでいいし、話していいです。話したからといって、家族から引き離されるわけではありません。あなたが少し楽になる方法を、一緒に探すだけです。
施設を考えることは、あきらめではありません。介護を続けるための方法のひとつです。
限界まで抱えてから急に決めることになると、選ぶ余裕がありません。空きを待つ時間も要ります。
だからまだ必要でないうちに、見学だけしておく——これがいちばん効きます。使わずに済めば、それでいいのですから。
💡 「まだ早い」と思ううちに聞いておくこと
どれも地域包括支援センターやケアマネジャーに聞けます。聞いたからといって、決めたことにはなりません。
※家族のあいだで意見が分かれることもよくあります。第三者を交えて話すほうが、まとまりやすいことがあります。
迷ったら地域包括支援センターです。介護でも、認知症でも、お金のことでも、まず受けてくれます。お住まいの地区の担当へどうぞ。
奄美市以外にも地域包括支援センターがあります。代表番号にかけて、つないでもらってください。
| 市町村 | 代表電話 |
|---|---|
| 奄美市 | 0997-52-1111 |
| 龍郷町 | 0997-62-3111 |
| 大和村 | 0997-57-2111 |
| 宇検村 | 0997-67-2211 |
| 瀬戸内町 | 0997-72-1111 |
※課の名前や直通番号は変わることがあるため、代表番号のみを載せています。ほかの島にお住まいの方は、お住まいの市町村の役場へ。
※役場のほか、上のフリーダイヤルでも相談できます。
💡 電話するときは、こう切り出せば大丈夫です
「〇〇で困っているのですが、どこに相談すればいいですか」
うまく説明できなくても、担当につないでもらえます。窓口を探すのは、受けた側の仕事です。
※保健室でも、話を聞いて「どこに相談すればよいか」を一緒に整理します。ただし手続きの代行やお取次ぎはできません。
このページの相談窓口の情報は、2026年8月18日時点のものです。
受付時間や番号は変わることがあるため、最新の情報は各窓口のページでご確認ください。
介護は、始まる前に聞いておいたほうが楽になることばかりです。
何も決まっていない段階の話こそ、してほしいと思っています。予約なし・無料です。
年のせいか、そうでないか。すぐには決められません。決めなくていいので、気になった時点で相談してみてください。