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終活・もしもの時

「もし自分が動けなくなったら?」「大切なことを、ちゃんと伝えられているだろうか?」
怖い話ではなく、今の自分を大切にするための知識として、一緒に考えてみましょう。

「終活」という言葉は、まだ先のことと思いがちです。でも、「もしもの時に自分はどうしたいか」を考えておくことは、今をより自分らしく生きることにもつながります。保健室では、ゲームを使って楽しく、自然に話し合える場をつくっています。

🃏 「もしバナゲーム」って何? 保健室でできる終活のゲーム
🩺 訪問看護師からのひとこと

「死」や「もしもの時」について話すのは、なんとなく避けてしまいますよね。もしバナゲームは、カードを選ぶだけで自然とそんな話ができる、不思議なゲームです。難しく考えなくていい。まずはやってみることが一番です。

もしバナゲームをみんなで楽しむ様子 もしバナゲームのカード「ユーモアを持ち続ける」

▲ 保健室の開催時の様子。参加者がカードを選びながら、自然と「大切にしていること」を話し合います

🃏 もしバナゲームとは

「もしバナゲーム」は、人生の最期に自分が大切にしたいことを書いた36枚のカードを使うゲームです。「穏やかでいられる」「家族に感謝を伝えられる」「ユーモアを持ち続ける」など、ひとことで書かれたカードを選んだり、並べたりするうちに、自分の価値観や、大切な人に伝えておきたいことが自然と見えてきます。

▶ どんなふうに遊ぶの?
1
36枚のカードを全員に配ります
各カードには「もし命が限られていたとしたら、大切にしたいこと」が一つずつ書かれています
2
「大切なもの」「あまり大切でないもの」に分けていく
正解はありません。直感で選んで大丈夫です
3
最終的に「特に大切な5枚」を選ぶ
36枚から5枚に絞ることで、自分の本音が浮かびあがってきます
4
選んだカードについて、お互いに話し合う
「なぜこれを選んだか」を話すことで、自分でも気づいていなかった価値観が言葉になります
💡 何に役立つの?
こんな気づきが生まれます
「自分が本当に大切にしていること」が言葉になる
家族や大切な人と、普段は話せないことを自然に話せる
もしもの時の医療やケアについて、家族が話し合うきっかけになる
「死を考える」ことが、今の生き方を見直すチャンスになる

🌿 保健室でもしバナゲームができます
あまみ暮らしの保健室の開催時に、もしバナゲームを体験できることがあります。一人でも、家族や友人と一緒でも参加できます。次の開催情報はLINEでお知らせします。

💬 ACP(人生会議)って何? 「もしもの時」を話し合っておくこと
🩺 訪問看護師からのひとこと

「延命治療をどうするか」は、本人が意識を失ってから家族に突然判断を求められることが多いです。元気なうちに「自分の希望」を話しておくことで、家族が迷わずに済みます。ACP(人生会議)は、その話し合いをするための考え方です。

📖 ACPとは

ACP(Advance Care Planning)とは、将来、自分が自分で意思決定できなくなった時に備えて、自分が望む医療やケアについて、大切な人や医療者と話し合うプロセスのことです。厚生労働省は「人生会議」という名前で普及を進めています。

❓ なぜ大切なの?
場面何が起きるか
意思表示できない状態で救急搬送された家族が「延命治療をどうするか」を短時間で判断しなければならない
認知症が進んで、自分では決められなくなった本人の意思がわからず、家族や医療者が困ってしまう
終末期に入った「自宅で最期を迎えたかったのか」「病院にいたかったのか」がわからない
🗣️ 何を話せばいいの?
1
自分が大切にしていることを伝える
「家族と一緒にいたい」「痛みなく過ごしたい」「仕事を続けたい」など、価値観を共有する
2
どこで療養・最期を迎えたいかを話す
「自宅がいい」「施設に入りたい」「病院がいい」など、希望を伝えておく
3
延命治療についての考えを共有する
心肺蘇生・人工呼吸器・胃ろうなど、どこまで望むかを話し合っておく
4
信頼できる代理人を決めておく
「自分が決められない時、誰に判断してもらいたいか」を事前に伝えておく

💡 難しく考えなくて大丈夫
ACPは一度で決める必要はありません。気持ちが変わっても構いません。「今の自分はこう思っている」を伝えることの積み重ねがACPです。もしバナゲームは、ACPの話し合いを始めるきっかけとしてもとても効果的です。

📓 エンディングノートを書いてみよう 遺言書とは何が違うの?
💼 ファイナンシャルプランナー(FP)からのひとこと

エンディングノートは、法的な効力はありませんが「自分の思い」を家族に伝える大切な手紙のようなものです。書き始めに「死を意識する」のが怖い気持ちはわかります。でも、書き終わった後に「すっきりした」という方がほとんどです。

📋 遺言書とエンディングノートの違い
エンディングノート遺言書
法的効力なしあり(法律に従って作成した場合)
目的自分の気持ち・情報を家族に伝える財産の分配・相続の指定
書き方自由。市販のものでも、ノートでもOK形式が法律で決まっている
変更いつでも自由に書き直せる変更には手続きが必要
費用基本的に無料〜数百円公正証書遺言は数万円〜
✏️ エンディングノートに書いておくといいこと
自分の基本情報・医療情報
血液型・持病・服用中の薬・アレルギー・かかりつけ医・緊急連絡先
もしもの時の医療への希望
延命治療・臓器提供・献体についての意思。どこで療養・最期を迎えたいか
葬儀・お墓についての希望
家族葬・自然葬・宗教・お墓の場所など。「派手にしなくていい」でもOK
財産・保険・デジタル情報のありか
通帳・保険証券の保管場所、ネットサービスのIDなど(パスワードは別管理を)
大切な人へのメッセージ
感謝の言葉・伝えきれていなかったこと。これが一番大切かもしれません

🌿 まずは「今日の自分の気持ち」だけ書いてみる
完璧に書こうとしなくて大丈夫です。「今日、自分が大切にしていること」を一行書くだけでも、エンディングノートの始まりです。100円ショップのノートでも、スマートフォンのメモでも構いません。書き直すことは何度でもできます。

※エンディングノートには法的効力がありません。財産の分配については、別途、専門家(司法書士・弁護士)に相談することをおすすめします。

🍀 「相続対策、おすすめです」 相続税とは別の話
💼 ファイナンシャルプランナー(FP)からのひとこと

「相続の話なんて、うちには関係ない」と思っていませんか? 相続税が必要な人はごく一部ですが、相続そのものはすべての人に関係します。残すお金をどう使ってほしいか、家族と話してみると、亡くなってからじゃなく、今できることが見えてくることがあります。

📊 「相続税対策」と「相続対策」は別物です
相続税対策相続対策
目的相続税の負担を減らす残す財産・気持ちをスムーズに家族へ伝える
必要な人相続財産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える人すべての人
不動産・多額の預貯金・株式を持つ人預貯金が少しある人・保険に入っている人・家族への希望がある人

※相続税の基礎控除の計算例:法定相続人が2人の場合、4,200万円まで相続税はかかりません。多くの家庭では相続税の心配は不要です。

💬 家族と話してみると、見えてくること
1
残すお金を、どう使ってほしいか
「旅行に使ってほしい」「子どもの教育費に」「好きなように使っていい」。希望を伝えておくだけで、残された家族の気持ちが楽になります
2
家族が「今」困っていることに気づく
話し合ってみると、亡くなってからではなく、今すぐ助けられることが見つかることがあります。生前贈与(年110万円まで非課税)もそのひとつです
3
財産の「ありか」を共有しておく
通帳・保険証券・不動産の権利書など、どこに何があるかを伝えておくだけで、家族の手続きがぐっとスムーズになります
4
トラブルを未然に防ぐ
「誰に何を残すか」が不明確だと、家族の間で揉めることがあります。明確にしておくことが、家族への最後の思いやりです

🌿 まず話してみることが「相続対策」の第一歩
難しい手続きより前に、まずは家族と「自分の財産のこと」「残されたお金の使い方」を話すことが大切です。エンディングノートに書き留めておくと、伝え忘れも防げます。財産の分け方を明確にしたい場合は、司法書士・弁護士への相談をおすすめします。

※生前贈与・遺言書・相続手続きの具体的な内容については、専門家(司法書士・税理士・弁護士)にご相談ください。

一人で考えず、保健室で話しましょう

「もしもの話」は、誰かと一緒だと話しやすくなります。
もしバナゲームも体験できます。予約なし・無料です。